自宅の庭木に毛虫がいるのを見つけたら、すぐに駆除したいですよね。
しかし、毛虫は見た目から毒々しいものが多く、自分で駆除するか迷う方も多いと思います。
「庭木の葉っぱに毛虫が付いているのを見つけたけど、きもちわるくて近づきたくない…」
「庭木に毛虫が大量発生していて、自分で駆除できるか不安…」
そんな悩みを抱えた方に向けて、自分で安全に駆除する方法と、毛虫を二度と寄せ付けないための予防対策についてご紹介していきます。
この記事を読むメリットは以下の通りです。
- 毛虫を安全に駆除する方法がわかる
- 毛虫の発生を未然に防ぐ予防方法がわかる
- 毛虫駆除業者の選び方がわかる
- 毛虫に刺されてしまったときの対処法がわかる
効果的な殺虫剤などの駆除に必要な道具についても詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
毛虫の種類と生態・特徴
毛虫といってもたくさんの種類がありますが、私たちの身近に発生する毛虫には以下の種類のものが多いです。毒のある毛虫チャドクガ、ドクガ、イラガ、クロシタアオイラガ、マツカレハ毒のない毛虫マイマイガ、アメリカシロヒトリ、クスサン、オビカレハ
特にチャドクガなど毒のある毛虫は、刺されると激しい痛みやかゆみを伴う皮膚炎になってしまうこともあり、駆除する際には細心の注意が必要です。
そのため、まずは駆除したい毛虫の種類を見分ける必要があります。
毛虫は種類によって見た目の特徴が似ているものもあるので、色の特徴ごとの毛虫の分類から特徴を比較して、被害にあっている毛虫を特定しましょう。
- 黒と黄色が混ざっている→チャドクガ、アメリカシロヒトリ、オビカレハ
- 黒とオレンジが混ざっている→ドクガ、マイマイガ
- ライムグリーン(黄緑色)→イラガ、クロシタアオイラガ
- 銀色→マツカレハ
- 黒と黄色で背中が水色→クスサン
駆除したい毛虫が分かったら、「自分で駆除できるかどうかの判断基準」まで読み進めてください。
チャドクガの生態・特徴
チャドクガの生態・特徴は以下の表の通りです。
身体的特徴 | 体長は25ミリ前後と小型。頭は黄色、体は黒で背中に黄色い縞模様が入っている。体に白と黒の長い毛が生えている。 |
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発生時期 | 4月~6月、8月~9月と年に2回発生する |
主な食草 | ツバキ、サザンカ、茶など |
毒について | 体中に50万本もの微細な毒針毛がある。チャドクガの毒性はドクガよりも少し弱いものの、刺されると激しいかゆみが残り、症状は2~3週間続く。 |
チャドクガの特徴は、刺された時の痛みがほとんどなく、後からヒリヒリとした痛みと激しいかゆみを伴う点です。
そのため、刺された瞬間には気づかずに、時間が経ってから気づくことがあります。
何度も刺されるとアレルギー症状を起こす可能性があるため、一度刺されたことがある人は特に注意が必要です。
ドクガの生態・特徴
ドクガ(幼虫)の生態・特徴は以下の表の通りです。
身体的特徴 | 体長は4ミリ前後。色は全体的に黒色で、頭から尻にかけてオレンジ色の縞模様が入っている。背中に歯ブラシのような毛束が生えており、見るからに毒々しい見た目になっている。 |
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発生時期 | 3月〜6月に発生(特に5~6月に多い) |
主な食草 | クヌギ、桜、梅、バラ、柿、コナラ、イタドリ、ハマナス、キイチゴ、梨、リンゴ、栗、ツツジなど100種類以上の植物 |
毒について | 0.1ミリほどの微細な毒針毛を600万本も持っており、風で飛散しやすいため非常に危険。刺されると赤い発疹や痛み、かゆみを伴い、チャドクガより激しい症状になることもある。 |
ドクガはチャドクガの12倍もの毒針毛を持っており、刺されると激痛が走ります。
この毒針毛は風で飛散するため、直接毛虫に触らなくても近くにいるだけで皮膚炎になったり、洗濯物に毒針毛が付着したりすることもあります。
ドクガの食草はとても多いので、発生の多い5~6月は特に注意して庭木を観察するようにしましょう。
イラガの生態・特徴
イラガ(幼虫)の生態・特徴は以下の表の通りです。
身体的特徴 | 体長は24ミリほど。色は鮮やかな黄緑色(ライムグリーン)で、体中にトゲの付いた突起を持っている。毛虫としては太くて短いのが特徴。 |
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発生時期 | 7~10月に発生(9月が特に多い) |
食草 | 柿、梨、桜、梅、アンズ、バラ、ツバキ、サザンカ、カエデ類、ヤナギ類、栗、クルミ、リンゴ、ザクロ、ブルーベリーなど |
毒について | 体中のトゲの先端に黒い毒針毛を持っている。トゲに触れると電気が流れるような激しい痛みを感じる。刺されるとかゆみを伴う水膨れや赤い湿疹が発症し、症状は1~2週間続く。 |
イラガは上記のようにさまざま樹木の葉を食べますが、特に果樹を好んで寄生します。
庭や近所に上記の果樹が生えている方は注意が必要です。
また、イラガは他の毒毛虫と比較して刺された時の痛みが強いことも特徴です。
刺されると電気が走るような激痛が生じるので、発見したらむやみに近づかないようにしましょう。
クロシタアオイラガの生態・特徴
クロシタアオイラガ(幼虫)の生態・特徴は以下の表の通りです。
身体的特徴 | 見た目はイラガに似ており、色は淡い黄緑色(ライムグリーン)で、背中に橙・赤色の線が入っている。体長は20ミリ前後とイラガより短い。体の前後にトゲのある突起物がある。 |
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発生時期 | 6~7月、8~9月の年2回発生する |
主な食草 | クヌギ、栗、桜、梅、柿、梨、バラなどの広葉樹 |
毒について | 毒を注入する毒針のほかに毒針毛を持っており、刺されるとイラガ同様かそれ以上の痛みを伴う。刺された後の症状はイラガよりも長引く。 |
クロシタアオイラガは、イラガと同様に刺された時に激痛を伴います。
イラガと異なる点は、トゲの先端の毒針毛のほかに、微細な毒針毛を持っていることです。
そのため、刺された時の症状はイラガよりも長引きます。
また、発生する庭木もイラガとほぼ同じですが、葉の裏にいることが多いため気が付かずに刺されてしまうことが多いです。
身近にクロシタアオイラガの食草がある場合には、発生時期は特に注意しましょう。
マツカレハの生態・特徴
マツカレハ(幼虫)の生態・特徴は以下の表の通りです。
身体的特徴 | 体長は75ミリ前後と大型。背中は銀色で、縦に黒い毛束が生えている。 |
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発生時期 | 5~6月、8〜9月の年2回発生 |
食草 | 松の木(アカマツ、クロマツ、カラマツなど)、モミ、ツガ、トウヒなど |
毒について | 背面に黒い毒針毛を持っている。毒はドクガほど強くはないが、刺されると痛みを伴い皮膚が腫れ上がる。痛みや腫れはすぐになくなるが、かゆみは1~2週間ほど続く。 |
マツカレハは、松の木を好んで寄生するので、マツケムシとも言われています。
アカマツやクロマツ、ヒマラヤシーダなどの大害虫として知られ、たまに大量発生して問題になるほどです。
庭に松の木がある方は、このマツカレハに注意が必要です。
その他無毒な毛虫の生態・特徴
毒のない毛虫の中で身近に発生する毛虫の生態・特徴は以下の通りです。
マイマイガの生態と特徴
マイマイガの幼虫は体長60ミリ前後で、頭はオレンジ色、体は淡い茶色から黒色です。
体の側面に毛束がいくつもあり、いかにも刺しそうな見た目ですが、毒はありません。
幼虫の発生期間は4~6月の年1回で、桜や梅、クヌギ、栗、ニレなど100種類以上の樹木の葉を食します。
アメリカンシロヒトリの生態と特徴
アメリカシロヒトリの幼虫は、体長30ミリ前後、頭は黒色で体は淡い黄色の毛虫です。
成長するにつれて体は灰黒色を帯びてきます。
幼虫の発生時期は5~7月と8~9月の年2回で、桜や柳、柿、プラタナス、胡桃、ハナミズキ、あんずなどの落葉樹を好んで食します。
よく有毒なチャドクガと間違われることがありますが、アメリカシロヒトリはまったくの無毒であり、椿や山茶花に寄生することもほとんどありません。
クスサンの生態と特徴
クスサンの幼虫は体長80ミリ前後の大型の毛虫です。
幼い時期は黒色、成長すると側面が黄色になり、背面には水色の長い毛が生えています。
幼虫の発生時期は4~7月の年1回で、好んで栗の葉を食害するのがクスサンの特徴です。
栗以外にもクヌギ、コナラや梅、プラタナス、イチョウにも寄生し、発生が多いときは葉が全てなくなるほどの被害があります。
オビカレハの生態と特徴
オビカレハの幼虫は、体長60ミリ前後、色は黄色で体に黒い縞模様があり、頭は黒色です。
成長すると体の側面や頭部が青くなります。
幼虫の発生時期は、5~6月の年1回で、桜や梅、すもも、あんず、バラ、栗などの広葉樹を好んで食します。
毒はなく、毛も柔らかいので比較的安全な毛虫です。
以上が身近に発生する主な毛虫の生態と特徴です。
毛虫の特徴を知り、駆除したい毛虫がどの種類なのか把握しておきましょう。
ここからは、毛虫を駆除する前に知っておくべきことについて説明していきます。
自分で駆除できるかどうかの判断基準と毛虫駆除に適した時期を確認して、毛虫駆除の準備をしましょう。
自分で駆除できるかどうかの判断基準
以下の4つの項目に当てはまる場合は、素人でも毛虫を自分で駆除できる可能性が高いです。毛虫が一部の葉の裏に密集している毛虫が一部の葉の裏に密集している場合は、葉ごと切り取ることで一度に駆除できます。
この場合、駆除が比較的簡単なため、自分で駆除できるケースが多いです。毛虫の数が少ない毛虫の数が少ない場合には自分での駆除が可能です。
一方、毛虫が大量発生していたり、木全体に分散してしまったりした場合には、自分で駆除するのは難しいため業者に依頼しましょう。毛虫が手の届く範囲にいる毛虫が手の届く範囲にいれば、殺虫剤などで簡単に駆除することが可能です。
もし毛虫が木の上など高くて手の届かない場所にいる場合、自分で駆除するのは難しいため業者に依頼しましょう。今まで一度も毛虫に刺されたことがないチャドクガなどの毒毛虫に複数回刺されるとアナフィラキシーショックを起こすことがあります。
アナフィラキシーショックを起こすと、息切れや冷や汗など、かゆみ以外の全身症状を伴います。
過去に一度でも毛虫に刺されたことがある人は自分での駆除を避け、業者に依頼しましょう。
駆除の前に上記の4点をしっかりと確認し、自分で駆除するか、業者に依頼して駆除してもらうかを判断しましょう。
業者に依頼すると判断した場合は、「毛虫・チャドクガの駆除業者の選び方 」で毛虫駆除業者の選び方を紹介していますので参考にしてください。
自分で駆除できると判断したら、次に毛虫・チャドクガの駆除に適した時期について説明していきます。
毛虫・チャドクガの駆除に適した時期
毛虫の駆除は、毛虫が葉の裏に密集している発生し始めの時期が適しています。
発生し始めの時期であれば、毛虫が木全体に分散していないので、比較的簡単に駆除できるからです。
主な毛虫の種類ごとの駆除に適した時期は以下の通りです。
毛虫の種類 | 駆除に適した時期 |
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チャドクガ | 4月、8月の年2回 |
ドクガ | 3月 |
イラガ | 7月 |
マイマイガ | 4月 |
アメリカシロヒトリ | 5月、8月の年2回 |
チャドクガであれば、4月及び8月、ドクガであれば3月に発生し始めるため、この時期での駆除が適しています。
毛虫の種類によって発生し始める時期が異なるので、まずは毛虫の種類を見極めてから駆除するようにしましょう。
もし駆除に適した時期を過ぎてしまった場合でも駆除は可能ですが、毛虫の数が多くなったり、毛虫が木全体に分散していたりします。
そうなると自分での駆除が難しくなるので、少しでも不安であれば業者に駆除を依頼することをおすすめします。
毛虫・チャドクガの駆除方法
自分で毛虫を駆除するときは、次のような流れで行います。
- 必要な道具を準備する
- 木・葉に生息する毛虫を駆除する
- 毛虫の死骸を処分する
ここからは、毛虫を駆除する流れについて詳しく紹介していきます。
毛虫・チャドクガを安全に駆除するために準備するもの
毛虫・チャドクガの駆除に必要な道具は、大きく分けて以下の2種類あります。
- 自分の身を守るための道具
- 毛虫を駆除・退治するための道具
毛虫から身を守るために必要な道具は次の7点です。
- 長袖長ズボン
- ゴム手袋
- マスク
- ゴーグル
- 帽子
- タオル
- 長靴
毛虫を駆除する際には、できるだけ肌が露出しない服装で行う必要があります。
なぜなら、毛虫の毒針毛は非常に小さく飛散しやすいため、駆除の際に肌に付着して炎症を起こす可能性があるからです。
そのため、長袖長ズボンはもちろんのこと、手袋を着用し、顔は帽子とマスク、ゴーグルで守り、首にタオルを巻き、靴とズボンに隙間ができないよう長靴を履いて駆除するようにしましょう。
次に、毛虫を駆除・退治するために必要な道具を5点紹介します。毛虫を駆除する薬剤・殺虫剤毛虫を駆除するために使用します。 殺虫剤の選び方についてはこちらを参考にしてください。毒針毛固着剤毛虫の毒針毛を固めて飛散しないようにするために使用します。大きめのビニール袋(2枚以上)駆除した毛虫をビニール袋に入れて処分するために使用します。
ビニール袋が破れないよう2重で使うので、2枚以上用意しておきましょう。割りばし・ピンセットなど毛虫をつかめるもの駆除した毛虫をつまんで処分するために使用します。
地面に落ちた毛虫をほうきなどで掃くと毒針毛が飛散して危険なので、必ず割りばしやピンセットを用意してつまんで処理するようにしましょう。ハサミ(枝が切れるもの)密集した毛虫を葉ごと切り取るために使用します。
もし、葉に毛虫が密集しておらず、分散している場合には不要です。
毛虫を安全に駆除するためには、必ず上記の道具を全て揃えてください。
続いて、毛虫駆除に効果的な殺虫剤の選び方について説明していきます。
毛虫駆除に効果的な薬剤・殺虫剤の選び方
毛虫駆除に使用する薬剤・殺虫剤を選ぶときは、「薬剤を使用することができる作物」 と「薬剤のタイプ」の2点を考慮して選びましょう。毛虫被害にあっている樹木に適用可能な殺虫剤を使用する毛虫駆除に使われている殺虫剤は、作物によっては使用できないものもあります。
もし適用外の作物に殺虫剤を使用してしまうと、薬害が発生する可能性があります。
殺虫剤ごとに適用作物は異なるので、毛虫を駆除したい作物に適用できる殺虫剤を選ぶようにしましょう。スプレータイプの殺虫剤を選ぶ殺虫剤には、スプレータイプのものから、乳剤・水和剤のように水に薄めて使用するものまであります。
スプレータイプの殺虫剤であれば、素人でも簡単に使用することができるので、薬剤の扱いに慣れていない人はスプレータイプを選びましょう。
薬剤・殺虫剤を選ぶ際には、必ず上記の2点に注意してください。
ここからは、上記2点を満たす毛虫駆除におすすめスプレーを3つご紹介します。
住友化学園芸 ベニカJスプレー
ベニカJスプレーは、その名の通りスプレータイプの殺虫剤です。
5m先まで噴射できるので、近寄りたくない毛虫を遠くから狙い撃ちで駆除することができます。
また、適用できる作物も幅広く、チャドクガの食草であるツバキやサザンカにも使用できるため、毛虫駆除におすすめの殺虫剤です。
住友化学園芸 ベニカJスプレー
ベニカJスプレーは、毛虫退治に有効なスプレータイプの殺虫剤です。ジェット噴射により、チャドクガ・イラガなど近寄りたくない害虫を遠くから狙い撃ちできます。毛虫に対しては、速効性と1週間の持続性があり、散布後に発生した害虫も退治可能です。
アース製薬 ガーデンアースB(ケムシがコロリ)
ガーデンアースB(ケムシがコロリ)は、さまざまな庭木についた毛虫を退治できるスプレー殺虫剤です。
伸びるアンテナノズルが付いているので、高い所や遠くの毛虫も撃退することができます。
また、ツツジ類をはじめとする幅広い植物に使用できるため、毛虫駆除におすすめの殺虫剤です。
アース製薬 ガーデンアースB(ケムシがコロリ)
ガーデンアースBは、どんな樹木のどんな毛虫にも使える殺虫スプレーです。伸びるアンテナノズルが付いているので、高い所や茂みの中の毛虫でも簡単に退治できます。
フマキラー ケムシカダン(花木用ハンドスプレー)
ケムシカダンは、植物にやさしい水性のスプレー殺虫剤です。
ジェット噴射により5mの高さまで薬剤を飛ばすことができ、毛虫を遠くから駆除することができます。
また、植物にやさしい水性タイプであり、毛虫の発生する様々な植物に適用可能です。
フマキラー ケムシカダンHS
ケムシカダンHSは、植物にやさしい水性で冷害のないノンガスタイプの殺虫スプレーです。ジェット噴射で最大5mの高さまで薬剤を散布できるので、近寄りたくない毛虫を遠くから退治することができます。
上記のスプレーは、Amazonなどの通販サイトやホームセンターで購入できます。
毛虫の殺虫剤選びに迷ったら、上記のスプレー殺虫剤を準備しましょう。
また、毒のある毛虫を駆除する際には、殺虫剤の他に毛虫の毒針毛を固めるスプレーを使用します。
毒針毛は細かく飛散しやすいため、駆除の前に固めておく必要があるからです。
毛虫の毒針毛を固めるスプレーは、「チャドクガ毒針毛固着剤」を使用しましょう。
チャドクガ毒針毛固着剤は、チャドクガ以外の毒毛虫にも使用可能です。
固着剤を散布することで、毛虫が葉や枝に固定され、毒針毛の被害を抑えることができます。
キンチョー チャドクガ毒針毛固着剤
ドクガ類(チャドクガなど)の毒針毛を固めるスプレーです。毛虫をめがけて噴射すると、固着剤により毛虫は動けなくなって固定され、毒針毛の被害を抑えることができます。
ここからは、毛虫を駆除する手順について詳しくご紹介していきます。
毛虫を駆除する手順
毛虫の駆除は、毛虫の成長時期によって2つの方法があります。
- 毛虫が葉の裏に密集している時期の駆除の手順
- 毛虫が木全体に分散している時期の駆除の手順
それぞれの時期ごとの駆除手順について、以下で詳しく説明していきます。
自分が駆除しようとしている毛虫はどちらの状態かを確認して、正しい手順で駆除しましょう。
駆除の際には、殺虫スプレーが自分にかからないよう風向きに注意してください。
毛虫が葉の裏に密集している状態での駆除の手順
毛虫がまだ若く、葉の裏に密集している状態では、以下の手順で駆除を行います。
1.毛虫のいる場所を確認するまずは、毛虫が樹木のどこにいるかを確認しましょう。
毛虫が発生している場所を見落としていると、駆除したつもりが再び被害にあってしまいます。
この確認作業は特に重要ですので、被害にあっている木全体とその周辺の樹木 もしっかり確認するようにしてください。
2.毒針毛が飛び散らないように毒針毛固着剤を散布する毛虫の針毛はとても細く飛散しやすいため、毒針毛固着剤で固めておく必要があります。
特にチャドクガやドクガ、イラガなどの有毒な毛虫を駆除する際には、必ず固着剤を吹きかけ、毒針毛が飛び散らないようにしましょう。
毒針毛固着剤を散布することで、毛虫が葉や枝に固定され、 毒針毛の被害を抑えることができます。
3.毛虫がいる葉の部分にビニール袋をかぶせ、枝ごと切り取る毒針毛固着剤で毛虫が動かなくなったら、毛虫がいる葉や枝にビニール袋をかぶせて、枝葉ごと切り取りましょう。
毛虫がまだ動いている場合には、完全に動かなくなるまで固着剤を再度散布してください。
4.ビニール袋を2重にして口を閉じ、処分するビニール袋に枝葉ごと毛虫を入れたら、念のためもう一枚ビニール袋をかぶせましょう。
ビニール袋を2重にしたら、しっかりと口を閉じて処分してください。
上記の手順で毒針毛固着剤を使用して毛虫を駆除しましょう。
毛虫が木全体に分散している状態での駆除の手順
毛虫が比較的成長しており、木全体に分散している状態では、以下の手順で駆除を行います。
1.毛虫のいる場所を確認するまずは、毛虫が樹木のどこにいるかを確認しましょう。
毛虫が発生している場所を見落としていると、駆除したつもりが再び被害にあってしまいます。
この確認作業は特に重要ですので、被害にあっている木全体をしっかり確認するようにしてください。
2.毒針毛が飛び散らないように毒針毛固着剤を散布するチャドクガやドクガ、イラガなどの有毒な毛虫を駆除する際には、必ず毒針毛固着剤を吹きかけ、毒針毛が飛び散らないようにしましょう。
毒針毛固着剤を散布することで、毛虫が葉や枝に固定され、毒針毛の被害を抑えることができます。
3.毛虫がいる部分とその周辺に殺虫剤を散布する毛虫の毒針毛を固めたら、毛虫がいる部分とその周辺に殺虫剤を散布しましょう。
固着剤で固めきれていない毛虫を完全に駆除します。
4.駆除した毛虫をビニール袋に入れて処分する毛虫を駆除したら、毛虫の死骸をビニール袋に入れて処分します。
固着剤で固まっている毛虫はビニール袋をかぶせて枝ごと切り取りましょう。
殺虫剤で駆除した毛虫は木から地面に落ちてくるので、ピンセットなどで拾ってビニール袋に入れましょう。
ビニール袋に毛虫を入れたら、念のためビニール袋を二重にして処分します。
5.駆除した場所に再度殺虫剤を散布する毛虫を処分したら、駆除した場所とその周辺に再度殺虫剤を散布します。
これによって、駆除しきれなかった毛虫がいた場合や再発防止にも効果的です。
上記の手順に沿って毛虫の駆除を行いましょう。
駆除した毛虫を処分する際には、自治体ごとのゴミの分別ルールを確認して適切に処分してください。
ここまで殺虫剤を用いた駆除方法をご紹介しましたが、「わざわざ殺虫剤を買わなくても、家にあるもので駆除できないの?」と思う方もいらっしゃるかと思います。
そんな方のために、家にあるもので毛虫が駆除できるかどうかについて以下で説明していきます。
家にあるもので毛虫を駆除できる?
家にあるもので毛虫駆除に有効だと言われているものには、お酢や洗剤、熱湯などがあります。
結論から言うと、お酢や洗剤、熱湯など、家にあるもので毛虫を駆除することはおすすめできません。
以下でおすすめできない理由をご紹介します。お酢お酢は毛虫の嫌がる匂いを発するだけで殺虫力はなく、毛虫が発生する前の予防としてのみ効果的です。
そのため、発生している毛虫への効果は期待できません。熱湯毛虫は熱に弱く、50度以上の熱湯に入れることで駆除できますが、その場合毛虫を直接熱湯に入ったバケツに入れる必要があります。
そのため、生きている毛虫に近づかなければならないので、おすすめできません。洗剤洗剤も熱湯同様、割りばしなどで捕まえて洗剤を溶かした水に入れて駆除する必要があります。
その際に、生きている毛虫に近づかなければならないため、おすすめできません。
以上より、家にあるもので毛虫を駆除することは、効果が薄く駆除する際に危険を伴うためおすすめできません。
毛虫を自分で駆除する際には、上記で紹介したスプレータイプの殺虫剤を必ず用意するようにしましょう。
毛虫を寄せ付けないための予防方法
毛虫は成長が早く、木全体に分散してしまうと駆除することが難しくなるため、事前に発生を予防することが大切です。
毛虫を発生させない予防方法には、以下の3つの方法があります。庭木を定期的に剪定する定期的に庭木を剪定して葉や枝を減らすことで、虫の隠れる場所が少なくなります。
また、毛虫の天敵である鳥に見つかりやすくなるため、鳥が毛虫を駆除してくれる可能性もあります。毛虫予防の薬剤・木酢液を散布する庭木の葉や枝に毛虫予防の薬剤や木酢液を散布することで、毛虫の発生を予防できます。
薬剤の効果を持続させるために、2週間おきに1度のペースで散布するとより効果的です。卵のうちに駆除するこまめに庭木の葉を確認し、卵を見つけたら取り除きましょう。
卵のうちに駆除すれば、夏場に毛虫が大量発生することも防げます。
ただし、毒毛虫の卵には、毒針毛が付着していることがあるため、卵を駆除する際にはゴム手袋などを着用して細心の注意を払って駆除するようにしましょう。
毛虫を駆除した後に何の対策もしないと、また次の発生時期に毛虫が出てくる可能性があります。
そのため、駆除した後は必ず上記の予防方法を実施し、毛虫の再発を防ぎましょう。
ここからは、毛虫駆除を業者に依頼する際の業者選びのポイントについて説明していきます。
毛虫・チャドクガの駆除業者の選び方
毛虫・チャドクガの駆除は危険が伴うため、駆除を業者に依頼することも一つの手です。
特に、上で述べた「自分で駆除できるかどうかの判断基準」で、自分での駆除は無理そうだと思ったら、業者に依頼しましょう。
毛虫駆除の業者を選ぶ際には、以下のポイントに気を付けてください。見積もりが無料かどうか見積もりにいくらかかるか記載がない場合、見積もりだけして駆除を断ると多額の見積もり費用を請求されるケースもあります。
そのため、見積もりだけでお金がかからないかどうか事前に確認しておきましょう。作業内容と作業にかかる料金は明確か見積もり時にどんな作業があるのか、それぞれの作業にどのくらい料金がかかるのか確認しましょう。
作業内容や料金をはっきり教えてくれない業者は、余分な作業を入れ込もうとしていたり、過剰な費用を請求しようとしていたりする可能性があります。駆除した後の保証はあるか作業後の保証や保証内容についても確認しておくと安心です。
毛虫を駆除した後の再発保証などある業者は、駆除作業に自信があるため、安心して駆除を任せることができます。
上記のポイントに注意して、信頼できる業者を選びましょう。
毛虫に刺された時の皮膚炎の対処法
チャドクガやドクガなどの毒を持つ毛虫に刺されると、皮膚に赤いブツブツとした発疹ができ、強いかゆみを伴う毛虫皮膚炎が発症します。
症状の程度には個人差がありますが、症状の期間は1~2週間ほど続くことが多いです。
毛虫皮膚炎の注意すべきところは、毛虫に直接触れなくても発症してしまうことがある点です。
なぜなら、毛虫の体から抜けた毒針毛が風で飛んできて皮膚に付着しただけで発症するからです。
外に干していた洗濯物に付いた毒針毛によって毛虫皮膚炎になってしまうケースもあります。
毛虫皮膚炎になったら、患部をこすったりかいたりするのは絶対にやめてください。
患部をかきむしってしまうと「掻き壊し」状態になり、別の皮膚炎に発展する可能性があるからです。
毛虫皮膚炎になってしまったら、落ち着いて以下の対処法で応急処置をしましょう。
- 患部にガムテープをあてて皮膚から毒針毛を取り除く
- シャワーで洗い流す
- 毒針毛を取り除いたら患部を冷やす
- 着用していた衣服を洗濯する
上記の対処法はあくまで応急処置です。
痛みやかゆみなどの症状が酷い場合には、早急に皮膚科を受診しましょう。
毛虫・チャドクガは安全に駆除しよう
チャドクガのような毒毛虫は、毒針毛を持っており近づくのはとても危険です。
毛虫を自分で駆除する際には、以下の4つの項目に当てはまるかどうかを確認しましょう。
- 毛虫が葉っぱの裏に密集している
- 毛虫の数が少ない
- 毛虫が手の届く範囲にいる
- 今まで一度も毛虫に刺されたことがない
もし、上記の項目に当てはまらない場合には、毛虫駆除を専門業者に依頼することをおすすめします。
毛虫駆除のプロに依頼すれば、安全かつ確実に駆除してもらうことが可能です。
害虫駆除フィクサーでは、信頼できる毛虫駆除業者を紹介しています。
毛虫・チャドクガの被害にお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。